LE Audioが一向に立ち上がらない

一番最初に LE Audio の話を聞いたのは2020年頃だったと思う。

【本田雅一のAVTrends】次世代Bluetooth音声“LE Audio”は、ワイヤレスイヤフォンのなにを変えるか? - AV Watch

曰く、現在の Bluetooth Audio での必須コーデックとされる SBC より低遅延かつ同一ビットレートで音質劣化の少ない Bluetooth LE をベースにした新しいプロトコルが策定中でもうすぐ製品が出るという話だった。それからもう4年ほどが経過しているが、製品はほとんど出ていない。イヤフォンもヘッドフォンも対応製品はほぼなく、Sony の LinkBuds S がファームウェアアップデートで後日対応するという話で発売されいたぐらい。最新のファームウェアのリリースXperia 以外でも使えるようになってようやく実用になるかと思いきや、手元の環境ではかなり安定性に難のある使用感だった。

この種の製品はチップメーカーが対応するラインナップを揃えさえすれば、イヤフォンメーカーは一気に対応が進むと思っていた。対応チップ自体はラインナップにあるのだが、使用している製品が市場にほぼないようだ。怪しい中華メーカーも含めて採用事例をほとんど見ない。何となくの予想だが相互運用性に問題があるのではないか。

LE Audio というか LC3 を使う製品は専用のドングルと合わせたヘッドフォンという形で売っていたりする。しかし、Bluetooth に期待するのはスマートフォンや PC に気軽に繋げることなので、この製品自体は私が期待するものとちょっと違う。

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AppleAirPods で LE Audio に対応する予定も全然聞かないので、iPhone での LE Audio の対応はあまり期待できない状況。Android は OS 側には対応が13ぐらいから入っているようだけど、イヤフォン側の製品が少ないためかあまり積極的にアピールしている雰囲気がない。もうすぐ15が出そうだというのに。

Bluetooth LE 自体は地味にマウスなどでも使われており HID over GATT 対応の製品は BLE を使っている。対応 Bluetooth のバージョンを指定している製品などは BLE を使っているはずだ。GATT を使う製品が出たての初期はドライバなどの対応が怪しかった時期もあったと記憶しているが、すぐに使えるようになった。LE Audio も早くそうなって欲しい。LE Audio の話を聞いて以来、次に購入するイヤフォン・ヘッドフォンは対応製品にしようと思ってから3年ほどが経過してしまっている