Chromeboxを買って普通のLinuxで使う

ASUSのアウトレットショップChromeboxが15kほどで出品されていたので、購入した。目的としてはメモリの小ささなどが不満になってきたLinuxを入れた小型デスクトップの代替として。

標準では2GBのメモリと16GBのディスクでは不足することはわかっていたので、同時購入で4GBx2のメモリと256GBのSSDを買っておいた。

メモリはDDR3のSO-DIMM低電圧版。標準では2GBが一つ搭載されだったが、スロットは2つあった。SSDはM.2 フォームファクタの中で2242というサイズ。幅22mmで長さが42mmというもの。M.2でも最小のサイズであるようだ。SO-DIMMよりも二回りぐらい小さい、SSDなのでフラッシュが載っているだけなのでこれぐらいで十分とはいえ何だか有り難みがない。

購入直後は一度Chrome OSで起動して動作確認した。Chrome OS自体はGoogleアカウントがあれば文字通り箱を開けて数分でウェブが見られるぐらい簡単にセットアップできる。普段からChromeに依存している生活をしているなら十分に実用性があると思う。

とはいえ、今回はLinuxに入れ替えて使うのである。ASUSのChromeboxは下のゴム足を剥がさないと内部にアクセスできない。メモリとSSDを交換してリカバリをする。

SSDを交換してしまっているので、電源を入れても正常に起動してこない。他のPCなどでUSBメモリにリカバリ用のイメージを焼いてそこからブートすることで元のChrome OSを再現できる。リカバリイメージの作成ツールChromeのアプリとして実装されているのは流石である。起動イメージは機種ごとに違うが、機種を指定するためにはChromeboxのエラー画面にあるコードを入力する。

おおよその流れは以下を参照 www.erat.org

あとの流れはDeveloper modeを有効にして、legacy bootを有効にする。USBブートで任意のOSを入れれば良いはずなのだが、初期のBIOSにはUSBブート回りで問題があるらしく何故か野良でパッチを当てて作りなおしたバイナリを適用する必要があった。BIOSは書き換えられることを想定していないので、BIOSのブートプロテクトを外す必要がある。これはマザーボード上のパターンショートを解除することで実現されており、ネジを外すことで書き込み可能となる。

あとは普通にUSBブートからインストールすれば良い。何故かDebian Stableのブートメディアはカーネルに制御が移った瞬間に再起動するという問題があったので、Ubuntu 14.04を試したりしつつ(これは普通に動いた)、結局はDebian testingのブートメディアからインストールした。

OSを書き換えることを前提としてないことから起動回りがちょっと特殊ではあるが、OS入れ替えたあとはほとんど普通のLinuxとして使える。サスペンドBluetoothなどの搭載デバイスも正常に動いている。ブートスプラッシュの画像がChrome OSの起動エラー画面だったりするのはご愛嬌

かかった費用は本体が15K、メモリが6K、SSDが14k。合計35kとさほど安くはなりませんでした。

こんなにチープな組み合わせでもfioでrandom readベンチマークを取ると24000iopsぐらい出ました。