Lumia 625を買ったよ

MicrosoftNokiaの端末部門を買ったからというわけではないけど、NokiaLumia 625を買っておさわり中。Android端末とか新しいのを触ってもドキドキ感が無くなりましたしね。

良いところ

UIが滑らか。Windows Phone 7のころから基本デザインはそのまま踏襲してWindows 8のModern UIと同じようにフラットデザインが心地良い。操作開始から実際の処理完了までの時間は恐らくそれほど速くはないのだけど、UIでのインタラクションで待たされる感じが少ない。これはAppleの製品でも感じられるけど、UIのアニメーション効果がいやらしくない程度にあって好感が持てる。Androidとかだと切って回ることが多いのだけど。

日本語の利用は問題ない。Nokiaの端末には海外モデルであってもちゃんと日本語のロケールデータが完備されているようで、ロケールさえ切り替えれば普通に使えた。入力についても日本語キーボードのデータをダウンロードすれば日本語入力が可能。

電池の持ちがよい。新品を使っているのもあるだろうけど、電池の持ちは現在使っているGalaxy Nexusと比べても良いと感じた。

最低限のアプリは揃っている。アプリはWP7と互換性があるためか、とりあえずは困らない程度には揃っています。

など。公式アプリだったり、Microsoft自身が作っていたりするのもあるがあれが無いこれが無いというほどではない。

悪いところ

フォントが変。表示フォントはYu Gothicのようでおおむね綺麗。「骨」とか「海」のように明らかに字形が違うものを見たところ中華フォントではないと思われるのだけど、一部の部首がおかしいところがある。フォントデータがおかしいのか、レンダラの問題なのか、表示アプリ側の問題なのかは不明

地図はとにかく酷い。Nokiaの"HERE Maps"というのが標準アプリで入っているけど、国内のデータは全くダメ。WP7のときはBing Mapsのデータが使えて国内でもある程度実用性があったらしいのでむしろ後退してしまっている。これは国内出荷モデルでないので仕方ないのかもしれない。地図だけならばGoogle Mapsのデータを表示するための野良アプリが幾つか出ていて、少し前のブラウザ版よりちょっと使い易いぐらいの使い勝手を実現できる。ただし地図データはビットマップだし、Androidの純正クライアントと比べると機能面とビジュアル面でかなり見劣りする。

個々のアプリの完成度は実はそんなに高くない。上で一通り揃っていると書いたけど、完成度はやっぱり高くないように思う。デザインはOS標準のものと違和感がないように作られているが、Android版やiOS版のそれと比べると明らかに手抜きが目立つ。twitterクライアントではローカライズ時の問題と思われる語順のミスがあったり、Tumblrのクライアントでは他のプラットフォームで実現されている機能が落ちていたり。

アプリの品質が微妙であるというのはAndroid初期にもあった問題で、当時もGoogle純正アプリ以外はデザインも垢抜けておらず純正アプリで揃えざるを得ないという状況が長かった。Microsoft提供のアプリはやはりどれも良く出来ている。

この端末特有の問題としてカメラはあまり高画質ではない。Nokiaの最近の端末のカメラは良いという先入観があったためか、この端末のカメラはちょっと拍子抜けするぐらいの画質だった。7xx以上の端末であればレンズはカールツァイスだしもっと良いはず(私が買った625は廉価モデルです)。

その他

ブラウザはIEが入っていてそれなりに使える。素のIEなんて使うのは何年ぶりかという気もするけど、案外使える。レンダリングもモダンなブラウザ相当なのだろう、ちなみにAcid 3では100点満点。スマホ版の表示に切り替わるサイトだとWebkitベースのブラウザと大差ない。

あたり前の話だがGoogleのサービスとはあまり相性がよろしくない。Googleはネイティブアプリをほとんど提供していない(申し訳程度の検索アプリがあるだけ)し、Microsoftが作ったYouTubeのアプリはサーバ側でブロックされている始末だ。Androidにどっぷり漬かっていると空気のように使える各種サービスが使えないのは色々と辛い。Microsoftに相当するサービスがない機能については野良アプリに期待するしかない。

結局スマートフォンってサーバサイドも含めたプラットフォームなので、いいOSといい端末が出来れば使えるという物ではないという話ですね。

LTEはBand 3, 7, 20に対応している。国内だと3しか掴まないはずか。キャリアサーチするとSoftbankE-mobileが4Gを見つけてくる。ドコモは10月以降にBand 3でのLTEサービスを正式に開始するそうなので、それ以降で掴む可能性はある。

Androidは解像度のバリエーションが豊富でハイエンド端末は非常に高解像度のものもあるが、Windows Phoneでは種類がかなり限定的されている。この機種も800 x 480しかない。カタログスペックほどは差を感じないが、最新のフルHD液晶のAndroid端末と比較するとやや物足りない感じもある。

まとめ

国内で出荷されていない海外端末だけど、案外問題なく使える。拍子抜けするほど。

日本でちゃんと出すなら致命的な欠点である地図は直すだろうしアプリも増えるだろうから、出てすぐに実用になる水準だと思った。ただし、Googleのサービスに全てを委ねている人は移行が大変かもしれない。

この端末固有の話としては、やっぱり色々と安物な薫りがするのでWindows Phoneとしてちゃんと使いたいならもう少し上位のモデルがお薦めです